JK1SXR   
B2. 低軌道衛星用 V/U アンテナ

3. クワッド改造 2   仰角ローテータ取り外し

1) 145 MHz 5 エレ / 435 MHz 8 エレ
ANT 5 ele 8 ele
台風 26 号、27 号が続けて来るとかで、衛星用アンテナを下ろしたついでに、エレメント数を 145 MHz 5 エレ、435 MHz 8 エレとしてみた。

上げて見ると写真のとおり。 使ってみると非常に安定して交信できる。

しかし、このサイズでは強風時の水平曲げモーメントが、水平ローテータのブレーキ・トルクを超えており、大風の後は方位調整が必要となった。

2) 145 MHz 3 エレ / 435 MHz 6 エレ
3el 6el
逆にオリジナルの 3 エレ、 6 エレに戻し、エレメント全体を仰角ローテータの前に出すデザインでもやってみた。 

使用感はもちろん以前と同じであるが、アンテナの後ろに重りを付加するデザインなので、これも無理に無理を重ねたような感じがある。

3) 145 MHz 4 エレ - 435 MHz 8 エレ / 仰角固定
4 ele 8 ele CQ
仰角ローテータを使うと、アンテナ下部とその直下の構造物とのクリアランスを考慮しなければならない、またアンテナの重心と風圧の中心を近づけるのが難しくなる。

一方、実際の運用では、アンテナ仰角を 30 度くらいにしたまま、その後の仰角ローテータの調整を忘れ運用を行ったことが何度もある。 それでも、たいていの場合、衛星の最大仰角 70 - 80 度くらいのパスでも、連続して支障なく通信できていた。

結局、低軌道衛星を介する通信の場合、この程度の指向性アンテナでは、仰角ローテータの使用は犠牲が大きすぎるように思う。

それで、仰角ローテータをとり外し、仰角 20 度固定、アンテナは 144 MHz 4 エレ、 435 MHz 8 エレとすることにし、再度作り直した。

性能は、満足すべきもので、ほとんどの場合、AOS 直後、LOS 直前、 70-80 度くらいでも、安定して通信できている。

機械的には、風圧の中心と重心が、ほぼ同じ位置になり、アンテナ・トップの重量が非常に軽くなったこともあり、外見上も安定したものとなった。

(H25/2013 11月現在)

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